はじめに:中古マンション購入、資金確保のリアル
「マイホームが欲しいけれど、資金の準備は大変そう…」そう考えている投資初心者の方も多いのではないでしょうか?特に中古マンションは新築に比べて手が届きやすいイメージがありますが、実際のところ、資金確保はどれくらい難しいのでしょうか。
株式会社MEMOCO(本社:東京都渋谷区)と、同社が品質管理および記事制作を請け負うスムナラは、共同で中古マンションの購入経験者男女126名を対象に、「購入資金の確保と日本の経済状況との関係性」に関するアンケート調査を実施しました。この調査から見えてきた、中古マンション購入の資金確保におけるリアルな現状と、日本経済との関係性について見ていきましょう。
調査概要
今回の調査は、以下の内容で実施されました。
調査内容:「市場関連・経済関連に関するアンケート」
調査期間:2025年1月29日(水)〜2025年12月12日(金)
調査方法:インターネット調査(クラウドソーシングサービス)
調査人数:126人
調査対象:男性72人、女性54人
回答者の内訳は、男性が約57%、女性が約43%でした。

年代別では、40代が最も多く約32%、次いで50代が約27%、30代が約24%を占めています。

中古マンション購入資金、約64%が「難しい」と実感
中古マンションの購入経験者に「購入資金の確保は難しかったですか?」と尋ねたところ、約64%が「難しかった」「どちらかというと難しかった」と回答しました。この結果から、資金確保に苦労した人が多数を占めることがわかります。

特に「難しかった」と回答した人からは、以下のような具体的な声が聞かれました。
「物価の高騰と賃金が見合っていない」(40代女性)
「賃金が安いし無駄な税金の支払いが多い為」(30代男性)
「経済が停滞しているから、所得が上がらないため」(50代男性)
「金利が高くなり、借り入れ金額も自然とハードルが高くなった」(50代男性)
これらのコメントからは、賃金の停滞と物価高騰のギャップが資金確保の大きな障壁となっていることがうかがえます。収入は増えないのに生活費や税金は上がり続ける状況が、多くの人にとって資金準備を困難にしているようです。また、住宅ローンの金利上昇への不安や、会社の業績悪化といった外的要因を挙げる声も目立ちました。
「どちらかというと難しかった」と回答した人も、同様に物価高と賃金停滞を主な理由として挙げています。「長年収入が上がらなかった」という声は、日本経済の停滞が個人の資産形成に与える影響を示唆しています。さらに、中古マンションの価格自体が上昇しているという指摘もありました。
資金確保の難しさと日本経済の関係性
資金確保に苦労したと回答した人(97名)に、その難しさと日本の経済的な状況との関係性について尋ねたところ、約73%が「関係している」「どちらかというと関係している」と回答しました。

「関係している」と回答した人からは、以下のような意見が寄せられました。
「経済が停滞しているから、所得が上がらないため」(50代男性)
「働けど賃金がなかなか上がらず資金を貯めづらく苦労した」(40代男性)
「何もかもインフレーションで値段が高くなっていたから」(20代女性)
「給料は変化ないが、物価高の影響で生活が苦しくなっている」(50代女性)
これらの声は、賃金の停滞と物価高騰という二重苦が、日本経済の構造的な問題と密接に関わっていると感じている人が多いことを示しています。金利上昇への不安も、資金計画を立てる上で大きな要因となっているようです。
一方で、「関係していない」と回答した人も約26%いました。彼らは、資金確保の難しさを個人的な要因に帰する傾向にあります。自身の浪費癖、会社の業績、家族構成など、日本経済全体とは異なる理由を挙げる声が目立ちました。「資金は自分が貯めるもの」という自己責任の考え方を持つ人も一定数存在します。
スムーズな資金確保の秘訣とは?
では、資金確保が「簡単だった」「どちらかというと簡単だった」と回答した人々は、どのようにして資金を準備したのでしょうか。彼らのコメントからは、いくつかの共通点が見えてきます。
計画的な貯蓄と自己資金の準備:「貯めていたから」「自己資金が潤沢にあったから」といった声が多く、早い段階から計画的に貯蓄を続けてきたことが成功の鍵となっています。
給与以外の資金源:親からの援助や、株式投資、外貨預金による売却益など、給与所得以外の方法で資産を形成していたケースも見られました。ここでいう「資産形成」とは、将来の目標達成のために、貯蓄や投資を通じて資産を増やしていく活動を指します。
ローンの活用と物件選び:フルローン(購入資金の全額を借り入れること)を利用した人や、「新築に比べれば中古マンションはかなり安かったから」という声もあり、ローンの賢い活用や、適切な物件選びも資金確保を容易にする要因となっています。
安定した収入と信用情報:「安定した収入や信用情報が良好であれば、スムーズに進められた」という意見もあり、個人の経済状況や信用力も重要です。
パワーカップル:共働きで高収入の夫婦を指す「パワーカップル」も、資金確保を容易にする要因として挙げられています。
まとめ:投資初心者が考えるべきこと
今回の調査から、中古マンション購入者の約64%が資金確保に苦労しており、そのうち約73%が日本の経済的な状況と関係していると感じていることが明らかになりました。
資金確保が難しいと感じる人の多くは、賃金の停滞と物価高騰という二つの要因を挙げています。長期間にわたる経済の停滞が、個人の資産形成に大きな影響を与えている実態が浮き彫りになったと言えるでしょう。
一方で、資金確保がスムーズだった人々は、計画的な貯蓄や投資による資産形成を早くから始めていたケースが多く見られました。親からの援助や、高収入も資金確保を容易にする要因となっています。
中古マンションの購入を検討している投資初心者の皆さんは、以下の点を意識して、早い段階から計画的な資金準備を始めることが重要です。
早期からの計画的な貯蓄:目標額を設定し、無理のない範囲で継続的に貯蓄しましょう。
資産形成の検討:貯蓄だけでなく、株式投資や投資信託など、自分に合った資産形成の方法を学ぶことも有効です。
情報収集:住宅ローンの金利動向や物件価格の推移、国の住宅支援制度など、常に最新の情報に注目しましょう。
購入タイミングの見極め:ご自身の経済状況や市場の動向を見ながら、最適な購入タイミングを検討することが大切です。
今回の調査結果が、あなたの賢いマンション購入計画の一助となれば幸いです。
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