「何もしないことこそ最大のリスク」専門家が語る投資の重要性
基調講演には、日本金融経済研究所代表理事で経済アナリストの馬渕磨理子さんが登壇し、「未来を切り拓く退職準備:不確実な時代を生き抜く戦略」と題して講演しました。馬渕さんは、現在の物価高や実質賃金の低下といった経済状況において、「現状維持は幻想であり、何もしないことが最大のリスク」であると指摘しました。そして、投資する人としない人の間で格差が広がっている現状を説明しました。
投資初心者が知るべき「複利の力」と「逆算思考」
馬渕さんは、資産設計を始めるにあたり、まず「自分がどんな人生を送りたいか」というゴールから逆算して計画を立てることの重要性を強調しました。また、投資においては「複利の力」を味方につけ、早めに行動することを勧めました。
- 複利の力とは?
元金だけでなく、発生した利息にもさらに利息がつく仕組みです。時間を味方につけることで、雪だるま式に資産が増えていく効果が期待できます。 - 逆算思考とは?
最終的な目標(例:老後に〇〇円必要)から逆算して、今何をするべきかを考える思考法です。
今すぐできる!NISA、分散投資、FP相談の活用術
馬渕さんは、すぐに行動に移せる具体的なアドバイスとして、以下の3点を挙げました。
- 自分が送りたい人生を考えて資産計画を設計する
- NISA、保険、分散投資を活用してファイナンシャルプランナーへ相談する
- インフレや円安対策のために分散投資をする
- NISAとは?
「少額投資非課税制度」のことで、株式や投資信託などの金融商品から得られる利益が非課税になる制度です。投資初心者でも始めやすい制度として注目されています。 - 分散投資とは?
一つの金融商品に集中して投資するのではなく、複数の種類や地域、時期に分けて投資することで、リスクを軽減する投資手法です。 - ファイナンシャルプランナー(FP)とは?
個人の資産や家計、ライフプランに関する相談に乗る専門家です。個々の状況に合わせた具体的なアドバイスを提供してくれます。
不安を「行動」に変える!資産形成の具体的なステップ
フォーラム後半のパネルディスカッションでは、元サッカー女子日本代表キャプテンの澤穂希さん、慶應義塾大学大学院経営管理研究科の井上哲浩教授、マニュライフ・インベストメント・マネジメント株式会社の山本真一代表取締役社長が登壇し、人生100年時代を豊かに生きるための選択について議論しました。
ライフイベントと家族との対話が資産形成の第一歩
澤さんは、出産を経験し「自分の老後を考えたときに迷惑をかけたくない、子どもたちのために残してあげたい」という気持ちから、「攻めるだけではなく守りのお金も大事」だと感じるようになったと語りました。そして、「家族と話し合いをして、ファイナンシャルプランナーなどに相談している」と、ライフイベントや目的に合わせて将来の資産形成を考えるきっかけを得た体験を紹介しました。
損をしたくない心理を乗り越える「不安の分解」
多くの人が資産形成に不安を感じながらも行動できない理由について、井上教授は、日本において行動を先延ばしする傾向や、「損をしたくない」という心理から結果的に何もしない選択をしてしまう傾向があると指摘しました。行動を先延ばししないためには、「対処できる程度に不安を分解し、細分化していくことが重要」と助言しました。
インフレ時代を生き抜く!早めの行動で無理なく運用
山本社長は、日常生活や仕事に追われて将来や老後のことを考える時間が取りづらいことが、行動に移せない一因であるとし、「現役世代のうちに将来設計の方針を明確にしておくことも大切」と述べました。さらに、「インフレ時代には行動の差が老後の貯えの差にもつながってしまうため、早めに行動して運用を始めれば無理のない運用が可能になる」とアドバイスしました。
また、山本社長は、日本ではファイナンシャルプランナーに相談する人が20%程度と他国に比べて利用率が低いものの、利用した人は運用への安心感が高まっていると指摘し、相談を促しました。井上教授も、お金の話はプライベートという文化が相談へのハードルとなっているが、相談することで不安が言語化され、心理的負荷が下がり、行動を促す効果も示されていると述べ、相談することの重要性を強調しました。
マニュライフ生命の取り組み:長寿経済インスティテュート
マニュライフ生命CEOのライアン・シャーランド氏は、日本における長寿のパラドックスに言及し、「長寿はただ年齢を重ねることではなく、健康、経済、心理的なウェルビーイングをバランスよく保ちながら『その年齢をどう生きるか』が大切です。対話は行動を生み、行動は未来を変えます」と語りました。
フォーラムでは、マニュライフのグローバル発「Manulife Longevity Institute(長寿経済インスティテュート)」の日本への展開も発表されました。このインスティテュートは、知見・研究・パートナーシップを日本で活用し、日本発の知見をグローバルの知の蓄積に貢献するプラットフォームとなる予定です。
- 長寿経済インスティテュートとは?
人々がより長く、健やかに、そしてお金の不安なく生きられるよう行動を促すグローバル・プラットフォームです。健康寿命の延伸とすべての人の金融レジリエンスの向上に重点を置いています。日本におけるプログラムの詳細は、長寿経済インスティテュート日本プログラムのウェブページで公開されていきます。
まとめ:投資の最初の一歩を踏み出そう
今回の「長寿経済フォーラム」では、老後の資金不安を解消し、人生100年時代を豊かに生きるための具体的なヒントが数多く提示されました。特に投資初心者にとって重要なのは、「何もしないことこそ最大のリスク」という認識を持ち、早めに「最初の一歩」を踏み出すことです。NISAの活用、分散投資、そしてファイナンシャルプランナーへの相談など、無理のない範囲で行動を始めてみることが、将来の経済的安定への鍵となるでしょう。
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