暗号資産の含み損、初心者が陥りやすい「即売却」の罠とは?
株式会社Claboの調査によると、暗号資産投資を始めて半年未満の初心者層では、含み損が発生した際に約30%もの人が「すぐに売却した」と回答しています。これは、全経験年数の中で最も高い割合です。資産が減る恐怖から、冷静な判断ができずに慌てて売却してしまう、いわゆる「狼狽売り(ろうばい売り)」の典型的なケースと言えるでしょう。
含み損(ふくみぞん)とは?
投資している資産の現在の価値が、購入した時の価格を下回っている状態です。まだ売却していないため、損失が確定していません。狼狽売り(ろうばい売り)とは?
市場が急落した際に、投資家がパニックに陥り、冷静な判断ができずに持っている資産を慌てて売却してしまうこと。結果として大きな損失を確定させてしまうことが多いです。
初心者の方々がすぐに売却を選んでしまう背景には、「焦燥感」や「強い不安・ストレス」、そして「判断停止」といったメンタル的な要素が大きく影響していることが調査で判明しています。投資経験が浅いと、価格変動に慣れていないため、資産減少への恐怖心がより強く働く傾向にあるのです。
投資額で変わる?「含み損」への対応と「買い増し」戦略
暗号資産の含み損に対する行動は、投資額によっても顕著な違いが見られます。高額投資家は下落をチャンスと捉え、積極的に行動していることが明らかになりました。
投資額20万円超の投資家は「買い増し」に積極的!下落をチャンスに変える心理
投資額が20万円を超える層では、含み損が発生した際に「追加購入(買い増し)」を選択する割合が大幅に高まることが分かりました。例えば、20万円から50万円未満を投資している層の約36%が買い増しを行っており、これは5万円未満の層と比較して約5倍近い数値です。
資産規模が大きい投資家ほど、価格下落を「絶好の仕込み機会」と捉える傾向が強まっています。彼らは、一時的な価格変動に一喜一憂せず、冷静に「保有を継続」する層も4割を超えており、自身のポートフォリオ管理に基づいた判断を下しています。中額帯以上の投資家にとって、含み損は撤退の合図ではなく、戦略の見直しやポジション調整の局面と解釈されているのです。
買い増し(かいまし)とは?
すでに保有している銘柄の価格が下落した際に、さらに同じ銘柄を買い足すこと。平均取得単価を下げる効果が期待できます。平均取得単価(へいきんしゅとくたんか)とは?
同じ銘柄を複数回に分けて購入した場合に、購入総額を総購入数量で割って算出される、1単位あたりの平均購入価格。価格が下落した際に買い増しを行うことで、この平均取得単価を下げることができます。
投資額5万円未満の初心者は二極化!冷静な静観か、感情的な即売却か
一方で、投資額が5万円未満の少額投資家層では、含み損に対する行動が「冷静な静観」と「感情的な即売却」という極めて特徴的な二極化を示しました。

「様子を見て保有を続けた」と「特に何もしなかった」を合わせると約67%に達し、多くの人が現状維持を選択しています。これは、少額ゆえに損失額も限定的であり、放置しても生活に支障がないという心理的な余裕が背景にあると推察されます。
しかし、約18%の投資家は含み損が出た瞬間に「すぐに売却」を選択しており、これは全投資額帯の中で最も高い割合です。少額から投資を始めた初心者が、想定外の下落に直面してパニックに陥り、資産を投げ出してしまう「狼狽売り」の構図が鮮明になりました。積極的な打開策となる「買い増し」や「情報収集」を行う割合は1割に満たず、行動の選択肢が少ない点も特徴的です。
投資額100万円超のベテラン投資家は「継続保有」で盤石なメンタル
投資額が100万円を超えるトップ層では、半数を超える53%以上が「様子を見て保有を続けた」と回答しました。高額投資家にとっての含み損は日常的な事象であり、短期的な値動きに振り回されない盤石なメンタルと資金管理能力が裏付けられています。

さらに、約28%が「追加購入」に踏み切っており、価格の下落を平均取得単価を下げる好機として戦略的に活用する、プロフェッショナルに近い投資行動が共通して見られます。この層における「損切り(すぐに売却)」はわずか5%程度であり、明確な撤退基準がない限りは無闇に資産を手放さない規律の高さが示されました。
投資経験年数が「含み損」対応力を大きく変える!初心者からベテランへの道のり
含み損に対する行動は、投資額だけでなく「投資経験年数」によっても大きく変化します。経験を積むことで、市場の恐怖に支配される側から、状況を客観的に俯瞰して動ける側へとステップアップしていく実態が浮かび上がりました。
投資経験半年未満の初心者が「狼狽売り」を防ぐには?
暗号資産投資を始めて半年未満の初心者層では、「すぐに売却した」と回答した割合が約30%に達し、全経験年数の中で突出して高い数値となりました。価格変動に慣れていない段階では、資産が減少していく恐怖から逃れるために、損失を確定させてしまう傾向が顕著です。

また、「特に何もしなかった」という受動的な対応も約17%存在し、判断基準を持たないがゆえの「思考停止」状態が見受けられます。初心者が含み損を乗り越えるためには、単なる知識だけでなく精神的な耐性が必要です。一度の下落で市場から退場してしまう「狼狽売り」を防ぐには、事前のシミュレーションが欠かせません。経験が浅いうちは、少額で市場の波に慣れることが長期的な生存率を高める鍵となります。
投資経験1〜3年の中堅層は「冷静な継続保有」と「追加購入」で成長
投資経験が1年から3年に達する中堅層になると、含み損に対する行動は劇的な変化を遂げます。「すぐに売却した」と答えた割合はわずか7%弱まで激減し、初心者層と比較して約4.5倍もの差が開いています。

約47%が「様子を見て保有を続けた」と答え、さらに約26%が「追加購入」を選択しています。この層は、数年の市場経験を通じて、暗号資産特有のボラティリティ(価格変動の度合い)を「織り込み済み」のものとして捉える余裕が生まれている証拠です。下落局面を単なる損失ではなく、将来の反発に向けた準備期間として戦略的に活用し始めています。
投資経験5年以上のベテラン層は「戦略的な静観」で市場を制する
投資経験5年を超えるベテラン層においては、含み損局面でも驚異的なまでの冷静さと規律が保たれています。「様子を見て保有を続けた」と回答した割合は約48%に達し、全属性の中で最も高い安定感を示しました。

過去に何度も大規模な暴落や上昇を経験してきたからこそ、一時的な赤字に動じることのない不動のメンタルが形成されています。また、「追加購入」を行う割合も約24%と高く、下落をチャンスに変える投資行動が完全にルーティン化されています。この層にとって、含み損の状態は「投資の一部」として完全に許容されていることがうかがえます。長く生き残る投資家ほど、感情を排した機械的な判断と、市場に対する深い信頼を併せ持っていることが改めて証明されました。
投資初心者が「含み損」に負けないための3つのポイント
これらの調査結果から、投資初心者が含み損に負けず、長期的に利益を出すための重要なポイントが見えてきます。
1. メンタル管理を徹底する:感情的な判断を避ける
暗号資産市場は「ボラティリティ」が高いことで知られています。価格が大きく変動しやすい特性があるため、感情に流されず冷静な判断を下すことが何よりも重要です。投資を始める前に、いくらまでなら損を許容できるか(損切りライン)、いくらになったら利益を確定するか(利確ライン)を具体的に決めておきましょう。これにより、パニック状態での「狼狽売り」を防ぎやすくなります。
ボラティリティとは?
株式や暗号資産などの価格変動の度合いを示す言葉。ボラティリティが高い市場は、価格が大きく上下動しやすい特性を持っています。損切り(そんぎり)とは?
投資している資産の価格が予想に反して下落し、これ以上損失が拡大するのを防ぐために、意図的に売却して損失を確定させること。
2. 長期的な視点を持つ:一時的な下落に動じない
ベテラン投資家が「様子を見て保有を続けた」り、「追加購入」したりする背景には、長期的な視点があります。暗号資産市場は短期的に大きく変動することがありますが、長期的に見れば成長の可能性を秘めていると彼らは考えています。一時的な含み損は、将来の大きな利益に向けた「仕込み時」と捉えることで、精神的な負担を軽減し、冷静な判断を保つことができます。
3. 少額から始めて経験を積む:市場の動きに慣れる
投資初心者は、まず無理のない少額から投資を始めることが大切です。いきなり高額を投じるのではなく、市場の動きや価格変動に少しずつ慣れていきましょう。デモトレード機能を提供している証券会社もあるので、それらを活用してリスクなく実践経験を積むのも有効です。経験を積むことで、含み損に直面しても冷静に対応できる「投資の筋肉」が鍛えられていきます。
暗号資産投資の不安を解消!専門家への相談も検討しよう
暗号資産投資には高いリスクが伴い、投資判断は自己責任で行う必要があります。しかし、「初めてで不安」「詐欺に遭わないか心配」といった悩みを抱える方も多いでしょう。そんな時は、専門家や公的機関のサポートを活用することも検討してみてください。
株式会社Claboでは、ウォレットの復旧をはじめとするセキュリティ対策、保全手順、暗号資産に関する相談を初回無料で受け付けています。詐欺をはじめとするトラブルについても相談可能です。
- Claboへのご相談(初回無料):https://www.clabo-inc.co.jp/contact
また、以下のような公的・行政相談窓口も活用できます。
警察相談専用電話:https://www.gov-online.go.jp/article/201309/entry-7508.html(#9110)
消費者ホットライン:https://www.caa.go.jp/policies/policy/local_cooperation/local_consumer_administration/hotline/(188)
詐欺的な投資に関する相談ダイヤル:https://www.fsa.go.jp/news/r5/sonota/20240619/toshisagi.html(0570-050-588)
これらの窓口を利用することで、投資に関する不安や疑問を解消し、より安心して暗号資産投資に取り組むことができるでしょう。
まとめ:含み損は「成長のチャンス」!賢い投資家への第一歩を踏み出そう
今回の調査結果から、暗号資産の含み損は、投資家にとって「即売却」か「継続保有」か、そして「買い増し」のチャンスとなるか、その行動を分ける境界線が「投資経験」と「メンタル管理」にあることが明確になりました。
投資初心者の皆さんも、感情的な判断を避け、長期的な視点を持つこと、そして少額から着実に経験を積むことで、含み損を下落時の「買い増し」や「戦略的な静観」へと転換できるはずです。信頼できる情報源や専門家のサポートを活用しながら、賢い投資家への第一歩を踏み出してみませんか?
今回の調査の詳細レポートは以下のリンクから確認できます。
調査概要
調査実施日:2026年2月24日
調査方法:インターネット調査
調査対象:国内在住の男女(暗号資産に投資している人、投資したことのある人)
有効回答数:1,226名
実施機関:株式会社Clabo
暗号資産投資に関する免責事項
本レポートは情報提供を目的としており、いかなる投資勧誘や助言を構成するものではありません。暗号資産投資には高いリスクが存在し、投資判断は自己責任で行ってください。本レポートの内容の正確性、完全性、有用性について、いかなる保証も提供いたしません。投資に関する最終的な判断は、ご自身の判断で行い、必要に応じて専門家の助言を求めてください。
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