暗号資産ステーキングの実態調査:初心者向けに徹底解説
株式会社Claboが2026年5月に実施した「仮想通貨ステーキングに関する大規模実態調査」によると、暗号資産保有者の半数以上がステーキングを経験しており、その多くが継続して実践していることが明らかになりました。
この調査は、ステーキング実践者320名を対象に、利用銘柄、取引所、体感利回り、報酬の使い道、税務の困りごと、経験したトラブルなど、多岐にわたる項目について行われました。本記事では、この調査結果を基に、投資初心者が暗号資産ステーキングを理解し、少額から安全に始めるための具体的なポイントを解説します。

暗号資産ステーキングとは?初心者でも理解できる基本の仕組み
暗号資産ステーキングとは、特定の暗号資産を保有し、ブロックチェーンネットワークに預け入れることで、そのネットワークの維持・管理に貢献し、報酬を得る仕組みです。これは、銀行預金における利息に似た、資産を増やす方法の一つとして注目されています。
ステーキングで得られるメリットと少額投資との相性
ステーキングの主なメリットは、保有している暗号資産を働かせ、追加の報酬(不労所得)を得られる可能性がある点です。これは、定期的な収入源となり得るため、少額からでも資産を増やしたいと考える投資初心者にとって魅力的な選択肢となり得ます。
また、ステーキングを通じて、特定の暗号資産の価格変動リスクをヘッジする効果も期待できます。ただし、価格変動リスクは依然として存在するため、投資判断は慎重に行う必要があります。
ステーキングの始め方:国内取引所が人気の理由
調査によると、ステーキング実践者の約70.0%が「国内取引所」を利用していることが判明しました。国内取引所の利用が多い背景には、以下の理由が考えられます。
日本語対応のサポート体制: 疑問点やトラブル発生時に日本語で相談できる安心感があります。
規制による安全性: 国内の暗号資産取引所は金融庁の規制下にあり、比較的高い安全性が確保されています。
手軽な始めやすさ: 口座開設からステーキングの申し込みまで、比較的簡単な手続きで始められるサービスが多いです。
国内取引所の利用は、特に投資初心者にとって、暗号資産ステーキングへの最初のステップとして推奨されます。
ステーキング実践者の実態:人気の銘柄と気になる利回り
ステーキング実践者が実際にどのような銘柄を選択し、どの程度の利回りを体感しているのかは、これからステーキングを始める上での重要な参考情報となります。
最も選ばれている暗号資産「ETH(イーサリアム)」
調査結果では、ステーキングされた銘柄でETH(イーサリアム)が38.4%でトップとなり、最も多くの実践者に選ばれていることが明らかになりました。ETHに続いて、SOL(ソラナ)が27.8%、DOT(ポルカドット)が22.5%と続きます。これらの銘柄は、ステーキング対応の主要な暗号資産として広く認知されています。

体感利回りは「2〜6%」が中心、投下額との関連性
主力銘柄の体感利回り(APR/APY)については、「2〜4%」が24.7%、「4〜6%」が23.4%を占め、「2〜6%」がボリュームゾーンであることが分かりました。一方で、「把握していない」と回答した人も14.7%存在し、利回りを正確に追えていない層も一定数見られます。

また、投下額(投資額)と体感利回りには関連が見られ、1,000万円以上の投下額を持つ層の45%が「10%以上」の利回りを体感していると回答しています。これは、高額な投資ほど多様なステーキング機会やサービスにアクセスできる可能性を示唆しています。
報酬の使い道は「再投資」が約半数、複利運用の効果
ステーキング報酬の使い道については、「再投資する」が47.5%で最も多く、次いで「出金して利確する」が38.4%、「そのまま保有する」が32.2%でした。報酬を再度ステーキングに回す複利運用を実践している人は、全体の81.3%に上ります。

複利運用は、得られた利益を元本に加えて再度投資することで、雪だるま式に資産を増やす効果が期待できるため、長期的な資産形成を目指す上で非常に有効な戦略です。
ステーキングでつまずきやすい「税金・確定申告」のポイント
暗号資産の税金は複雑であり、特にステーキング報酬に関する税務処理は、多くの実践者にとってつまずきやすいポイントとなっています。
「取得価額不明」と「計上タイミング不明」が大きな壁
税金・確定申告で困った点として、「取得価額が不明」が39.4%、「計上タイミングが不明」が38.4%と、約4割の人がこの点でつまずいていることが明らかになりました。ステーキング報酬は、受け取った時点の時価で所得として認識する必要があるため、その都度、価額と時期を正確に記録することが求められます。

複雑な税務計算への対策と注意点
税務計算の複雑さを軽減するためには、以下の対策が考えられます。
取引履歴の記録: ステーキング報酬の受け取り日時、数量、その時点の時価をこまめに記録します。
損益計算ツールの活用: 暗号資産の損益計算をサポートするツールやサービスを利用することで、計算の手間を省くことができます。
税理士への相談: 複雑なケースや不安な場合は、暗号資産に詳しい税理士に相談することを検討します。
税務上の問題を避けるためにも、ステーキングを始める前に、税金に関する基本的な知識を身につけ、適切な記録体制を整えることが重要です。
ステーキングに潜むリスクとトラブル:価格変動への備え
ステーキングは報酬を得られる可能性がある一方で、いくつかのリスクも伴います。これらのリスクを理解し、適切に対処することが、安全な投資を行う上で不可欠です。
最多のトラブルは「価格下落」:市場変動リスクの理解
経験したリスク・トラブルの調査では、「価格下落」が43.4%で最も多く、暗号資産市場のボラティリティ(価格変動性)の高さが改めて浮き彫りになりました。ステーキング中に預け入れた暗号資産の価格が下落した場合、得られる報酬以上に元本が減少する可能性があります。

価格変動リスクを軽減するためには、以下のような対策が有効です。
分散投資: 一つの銘柄に集中せず、複数の銘柄に分散して投資を行います。
長期的な視点: 短期的な価格変動に一喜一憂せず、長期的な視点で投資を継続します。
余剰資金での投資: 生活に支障が出ない範囲の余剰資金で投資を行います。
サービス停止やハッキング、スラッシングのリスクとは
価格下落に次いで、「サービス停止」が30.6%、「ハッキングへの不安」が25.3%、「スラッシング」が24.7%と報告されています。
サービス停止: ステーキングサービスを提供する取引所やプラットフォームが運営を停止するリスクです。
ハッキング: 預け入れた暗号資産がサイバー攻撃によって盗まれるリスクです。
スラッシング: ステーキングのルール違反(ネットワークへの不正行為など)があった場合に、預け入れた暗号資産の一部が没収されるペナルティです。
これらのリスクを避けるためには、信頼性の高い取引所やサービスプロバイダーを選び、セキュリティ対策が十分に講じられているかを確認することが重要です。また、自身の資産を分散管理することも有効な手段となります。
少額から始める暗号資産投資:家計改善と投資のバランス
今回の調査から、ステーキング実践者の多くがその継続・拡大に意欲的であることが示されています。特に体感利回りが高い層ほど「拡大したい」と回答しており、投資の成果が継続意欲に影響を与えていることがうかがえます。

節約で生まれた資金を少額投資に回すメリット
少額投資は、大きなリスクを取らずに投資経験を積むための有効な手段です。家計を見直し、無駄な支出を削減することで生まれた資金を、少額ずつでも投資に回すことで、将来の資産形成につながる可能性があります。
例えば、毎月の固定費を見直して数千円を節約し、その分を暗号資産の少額積立投資やステーキングに充てることで、時間の経過とともに資産が成長する機会を得られます。
無理のない範囲で投資を続けるためのヒント
投資を継続するためには、以下の点を意識することが推奨されます。
目標設定: どのような目的で、いつまでに、どれくらいの資産を形成したいのかを明確にします。
リスク許容度の把握: 自身がどの程度の損失まで許容できるかを理解し、それに合った投資戦略を選択します。
情報収集: 最新の市場動向や税制について常に情報を収集し、知識をアップデートします。
今回の調査結果は、暗号資産ステーキングが多くの投資家にとって魅力的な選択肢である一方で、税務やリスクに関する理解が不可欠であることを示しています。特に投資初心者は、これらの課題を事前に把握し、適切な準備を行うことで、より安全で効果的な資産運用を目指せるでしょう。
詳細な調査結果は、以下のリンクから確認できます。
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