暗号資産(仮想通貨)のリスクを理解し、少額から賢く投資を始める方法
暗号資産(仮想通貨)は近年注目を集めていますが、「値動きが激しい」「よくわからない」といった漠然とした不安を抱える人も少なくありません。しかし、そのリスクを正しく理解することで、自分に合った形で投資と向き合うことが可能になります。
株式会社ゼロアクセルが運営する情報サイト「ココモーラ」は、武蔵大学経済学部の茶野努教授にERM(統合リスク管理)の観点から暗号資産のリスクについて独自インタビューを実施しました。このインタビューに基づき、投資初心者が知るべき暗号資産のリスクと、少額から安全に投資を始めるための具体的なステップを解説します。

武蔵大学・茶野努教授が解説する暗号資産の4つの主要リスク
茶野教授によると、暗号資産には大きく分けて4つの主要なリスクが存在します。これらのリスクを事前に把握しておくことが、安全な資産形成の第一歩となります。

1. 市場リスク:価格変動の大きさ
暗号資産の価格は、需給バランスやニュース、社会情勢などによって大きく変動することがあります。これは、株式やFXなど他の金融商品にも見られるリスクですが、暗号資産は特にその変動幅が大きい傾向にあります。
市場リスクとは、市場の変動によって保有資産の価値が減少する可能性を指します。価格が急騰することもあれば、急落することもあるため、投資した資産の価値が短期間で大きく変わる可能性があります。
2. 流動性リスク:売買のしにくさ
流動性リスクとは、資産を売りたいときにすぐに売却できない、あるいは希望する価格で売却できない可能性を指します。暗号資産の場合、取引量が少ない銘柄や、市場の状況によっては、買いたい人が少なく、スムーズな売買が困難になることがあります。
特に、急激な価格変動時に大量の売却注文が出た場合、買い手が見つからずに売却が成立しない、あるいは著しく低い価格でしか売却できないといった事態に陥る可能性があります。
3. 取引リスク:セキュリティとシステムの脆弱性
取引リスクは、暗号資産を預け入れている取引所やウォレット(暗号資産を保管する場所)がサイバー攻撃を受けたり、システム障害が発生したりすることで、資産が盗まれたり、利用できなくなったりする可能性を指します。
セキュリティ対策が不十分な取引所を利用したり、個人情報や秘密鍵の管理を怠ったりすると、不正アクセスやハッキングの被害に遭うリスクが高まります。自己責任での管理が求められる部分が多く、セキュリティ意識の高さが重要です。
4. 規制リスク:法制度の変化
暗号資産は比較的新しい分野であるため、各国で法整備が進行中です。規制リスクとは、新しい法律や規制が導入されることで、暗号資産の取引が制限されたり、税制が変更されたりする可能性を指します。
例えば、特定の暗号資産の取引が禁止されたり、取引所に厳格な規制が課されたりすることで、その価値や利用可能性に影響が出る可能性があります。法改正の動向を常に注視することが求められます。
投資初心者が陥りやすい心理的リスク「FOMO」とその対策
暗号資産投資において、上記の客観的なリスクだけでなく、心理的なリスクも存在します。その一つが「FOMO(Fear Of Missing Out)」です。
FOMOとは、「自分だけが機会を逃しているのではないか」という不安から、周囲の動向に流されて冷静な判断ができなくなる心理状態を指します。例えば、ある暗号資産が急騰しているニュースを見て、「乗り遅れたくない」という焦りから、十分な調査をせずに高値で飛びつき、その後に価格が下落して損失を被るといったケースが考えられます。
このような心理的リスクを避けるためには、以下の点が重要です。
情報に振り回されない: 信頼できる情報源から情報を収集し、安易な噂やSNSの過度な煽りには注意を払います。
自己判断を徹底する: 他人の意見に流されず、自身の投資目標やリスク許容度に基づいた判断を行います。
冷静な思考を保つ: 価格が急騰・急落しても、感情的にならず、事前に決めたルールに従って行動します。
リスクを抑え、少額から始める暗号資産投資の基本戦略
これらのリスクを理解した上で、投資初心者が安全に暗号資産投資を始めるための戦略を検討します。
リスク管理の専門家が提唱する分散投資の考え方
リスクを抑えるための基本的な考え方として、分散投資があります。これは、一つの資産に集中して投資するのではなく、複数の異なる資産に資金を分散して投資する手法です。
複数の暗号資産に分散: 異なる特徴を持つ複数の暗号資産に投資することで、特定の銘柄が下落した場合のリスクを軽減します。
他の資産クラスとの組み合わせ: 暗号資産だけでなく、株式や債券、不動産など、異なる値動きをする他の資産クラスと組み合わせて投資することも有効です。これにより、ポートフォリオ全体のリスクをさらに分散できます。
分散投資を行うことで、特定の資産の価格変動が全体の資産に与える影響を小さくし、安定した資産形成を目指すことが可能になります。
家計改善と節約で投資資金を確保する重要性
投資を始める上で最も重要なのは、無理のない範囲で投資資金を確保することです。そのためには、日々の家計管理と節約が欠かせません。
固定費の見直し: 通信費、保険料、サブスクリプションサービスなど、毎月かかる固定費を見直すことで、効果的に支出を削減できます。例えば、格安SIMへの切り替えや、不要なサービスの解約を検討します。
使途不明金の可視化: 家計簿アプリなどを活用し、何にいくら使っているかを把握することで、無駄な支出を特定しやすくなります。「何となく使っているお金」を減らすことが、投資に回せる資金を増やす第一歩です。
まずは家計を「見える化」し、余裕資金を捻出することから始めましょう。無理な節約は続きませんが、少しずつ意識を変えることで、着実に投資への道が開きます。
少額投資のメリットと安全な始め方
投資初心者にとって、最初から大金を投じるのは大きなリスクを伴います。そこで有効なのが少額投資です。
多くの証券会社や取引所では、100円や500円といった少額から投資を始めることが可能です。少額投資には以下のようなメリットがあります。
リスクを限定できる: 損失が出た場合でも、その金額は少額に抑えられます。これにより、精神的な負担を軽減しながら投資経験を積むことができます。
学習コストが低い: 実際に投資をしながら、市場の動きやリスク管理の方法を学ぶことができます。座学だけでは得られない実践的な知識が身につきます。
習慣化しやすい: 毎月一定額を自動で積み立てる設定にすることで、無理なく投資を続ける習慣を形成できます。これは、長期的な資産形成において非常に重要です。
少額から始めることで、市場の変動に一喜一憂することなく、冷静な判断力を養いながら、着実に投資のスキルを向上させることが期待できます。
暗号資産投資を始める前に知っておくべきこと
茶野教授のインタビューでは、他にも「仮想通貨」ではなく「暗号資産」と呼ぶべき理由や、リスクを抑えるための分散投資のコツ、そして「FOMO」という心理的な落とし穴についても深く掘り下げられています。
リスク管理の実務経験を持つ専門家ならではの視点から、これから暗号資産を始める投資初心者にも役立つ内容が数多く含まれています。
インタビューの全文はこちらから確認できます。
https://cc-moola.com/cryptocurrency/expert-interview/chano-interview
また、取材を参考に作成された記事は以下のリンクから確認できます。
https://cc-moola.com/cryptocurrency/ranking/chart
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