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保有株の値がダウン!投資初心者が避けるべきは「塩漬け」。大幅下落後に売るのはもっとNG

購入した株の株価が下がってしまい、判断に困っている投資初心者がやりがちなのが「塩漬け」です。売買のタイミングは難しいですが、塩漬けとともに、株価が大幅ダウンした後で売却するのもよい判断とは言えません。この記事では、株価が下がった時の初動対応についてお伝えします。

ルールが確立されていない投資初心者にとって売買のタイミングはつかみにくい

投資初心者にとって売買のタイミングは難しいものです。とはいえ、購入は比較的シンプルです。資金さえあれば「えいや!」で買えます。また、株主優待目当てだったり、応援している企業なので株価や時期は気にせずまずは購入してみたり、と、自分の決断で可能です。また、売却に不慣れな初心者であれば、売るタイミングも計りにくいでしょう。売買がなぜ難しいかというと「自分ルール」が確立されていないからです。

投資初心者はまず「自分ルール」を確立すべき

なぜ売買のタイミングがつかめないのかというと、それは「ルール」が確立されていないからです。自分の中に明確なルールがあれば、市場や他人の声に惑わされることなく売買することが可能になります。

投資初心者が株式を買うタイミング

ベストな買うタイミングを見極めることは困難です。そのめいがらが上昇トレンドだったり、移動平均線と株価が乖離したタイミングで買ったりと、投資家によって「買い」のタイミングは異なります。

そのため、まずはあまり深く考えず、少額から購入することをおすすめします。とはいえ、直近の決算内容が良くなかったり、ネガティブなニュースが取り上げられているような企業の銘柄を買うことは避けましょう。

自身が応援したい企業や、決算内容などが良く上昇が期待できそう、PBR、PERなどを調べ「割安」と思えるような銘柄を購入するのが良いでしょう。

投資初心者が株式を売るタイミング

「買い」のタイミングと同じく「いつ売るか」も難しい問題です。そこで決めておきたいのが「こうなったら売る」という自分なりのルールを決めておくことです。

たとえば、「株価が●%アップしたら」「配当金や株主優待で●円くらいの儲けを得たら」などです。ただし、保有銘柄の株価が順調の上昇するとは限りません。「株価が●%ダウンしたら」「配当金や株主優待でこれまで得た利益から考えトータルでマイナスになる手前で売る」な株価が下落している場合の売却ルールも決めておくことが重要です。

投資初心者がやってはいけない株の塩漬けと大幅下落後の売却

株の塩漬けとは、購入した銘柄の株価が下がっているにもかかわらず長期間寝かせておくことと言います。多くの人は、せっかく購入した銘柄を売却することに躊躇しがちです。それはなぜかというと「損失が決まってしまうことは避けたい」という気持ちが強く働くからです。

値上がりや配当金を期待し、お金を投じた銘柄を値下がりした状態で売るなどは、その投資が結果的に「失敗」だったとことになり、その「負け」を認めたくない気持ちになります。「損切り」ができずに株価が下がっているにもかかわらず保有してしまうため「塩漬け」状態になるのです。

しかし、株式投資において「塩漬け」は好ましい状態ではありません。むしろ、いかに「損切り」できるかが優れた投資判断になります。投資初心者の場合、売買のタイミングをつかむのは困難です。

しかし、もし保有銘柄の株価が下がり続けていたり、その企業の業績が芳しくないなどの情報を得ているのであれば、「勉強代」と割り切り、損失が出ている状態でも売却することが大切です。

なお、購入と同じく売却にも自分なりのルールを設けることも大切です。投資初心者の場合は専門家のアドバイスを受けたり、さまざまな情報収集をしたりして、ルールを確立することをおすすめします。

大幅に下落した後の銘柄も売却すべきか?

では、大幅に株価を下げた銘柄も売却したほうが良いのでしょうか?これは投資家としての判断が分かれるところです。残念ながら株価が大幅に下がってしまっている時点で、打てる手はほぼありません。大幅な下落後に打てる手はせいぜい以下の3つでしょう。

保有銘柄の株価が大幅に下落した場合に取る手段1:大きな損失を覚悟で損切りを決める

今後も株価が下落し続ける可能性がある銘柄を見続けるのは精神衛生上、けっして良いとは言えません。大幅下落の原因が、企業の不祥事など極端なことでないならば、様子見をし続けた結果といえます。損失を出すのは悔やまれることですが、これ以上の出欠を避けるためにもいち早く見切りをつけ、損切りを決めてしまうのが吉でしょう。

保有銘柄の株価が大幅に下落した場合に取る手段2:含み損を承知のうえで保有し続ける

もちろん、売らずにそのまま保有し続けるというのも手段の1つです。含み損になっているものの、配当金が支払われるのであれば、トータルでプラスになることも考えられます。株主優待を目的に保有し続けるという人もいるでしょう。ただ、企業の業績が悪化しているのということは、株主優待の見直しも、立て直し施策の1つになっていると思われ、それらの動向をふまえて、売却か保有かを判断する必要があります。

また、大幅下落したとしても、将来の可能性として奇跡のV字回復がないわけではありません。企業が倒産や上場廃止などにならず、取引銘柄として存在しているのであれば、株価が回復することはありえます。コロナ禍の苦境から立て直しに成功した企業はもちろんありますし、過去には日経平均株価も9,000円台まで落ち込んだ時期もあります。

もしかしたら10年後などに驚くような業績も上げているかもしれませんが、その奇跡的な出来事を待つのが良いのかは投資家の判断によります。

奇跡を願うよりも、いったん損切りを決めてしまい、業績回復などの見通しが見えたら改めて購入し直すなどのほうがベターといえます。

保有銘柄の株価が大幅に下落した場合に取る手段3:ナンピン買いのチャンスと見て買い増しをする

保有銘柄の株価が下がったときにあえて買い増しし、平均購入価格を下げる手法を「ナンピン買い」といいます。高値掴みをしてしまった場合には有効な手法ですが、業績悪化などで株価を大きく下げている銘柄を買い増すことは、あまり良い判断とは言えません。将来の上昇時の利益を期待してのナンピン買いは、つまりリバウンド狙いであり、ギャンブル要素が強いことを認識しておきましょう。

塩漬け状態を避けるために投資初心者が取るべき手段は早期売却一択か

大幅下落した銘柄を早めに売れば、損切りしたとしても痛手は少なくてすみません。また、長期保有している銘柄であれば、それまでに得た配当金をけいさんすると、トータルでプラスになっている可能性もあるでしょう。

株価が購入時よりマイナス時点で売却するため、多少のメンタル的なダメージはあるかもしれません。しかし、「上がってほしい」と祈るような気持ちで日々株価を眺めるよりも、売却してしまったほうが結果的に気持ちは楽になるでしょう。

株価が大きく下がってしまった後でとることができる有効な手段は限られています。上記の「保有銘柄の株価が大幅に下落した場合に取る手段」はありますが、投資初心者にとって効果的とはいえず、ギャンブルに近いものがあります。

奇跡を信じて保有し続ける、ナンピン買いで買い増しをするなどよりも、とりあえず売ってしまい、その銘柄の株価が再び上昇の気配を感じたら改めて購入するのが良いのではないでしょうか。

株価下落を予測するのはほぼ不可能。日経平均株価の上下動を目安にするのがベター

保有銘柄の株価がどのように動くかを見極めることは困難です。短期での大幅な下落の場合、誰もが予想しなかった事態が発生するなどですから事前に備えることも難しいでしょう。

下落をどこで判断するかは困難ですが、日経平均株価が1つの目安となるかもしれません。すべての銘柄ではありませんが、日経平均株価が上昇しているときは、多くの銘柄の株価も上昇に転じていることが多いでしょう。逆に、日経平均株価が徐々に下がっている場合などは、同じく株価を下げている銘柄も多いはずです。

保有銘柄の株価が日経平均株価とほぼ連動しているとしたら、日経平均株価がいくら程度になったら売却する、など自分なりの売却目安を考えておくと良いでしょう。

投資資金が限られる初心者は塩漬けやギャンブル的なリバウンド狙いは避け、早期に損切りを確定させるべき

もちろんリバウンド狙いが成功するケースもありますし、リバウンド狙いで成果をあげている投資家がいるのも事実です。しかしそれはベテラン投資家が取る手段で、競馬などでいう「穴党」のような投資と言えます。「穴馬」を見つけるのがうまい投資家であれば良いですが、それには知識・経験・読みなどが必要になってきます。そのため、投資初心者にはハードルが高くお勧めできない手法です。リバウンド狙いは当たることもあると思いますが、それはほとんど「偶然」で「運が良かった」と捉えましょう。一度大穴を充てたことで「自分は見る目がある」など過信したり、快感に浸ったりしないことが大切です。

まとめ

売買に不慣れな投資初心者こそ、「自分ルール」を確立することが先決です。保有している銘柄の株価が大幅下落した場合は損切りを覚悟のうえで早期に売却することが、結果的に大出血を避けることにつながります。大幅下落した際に取る投資手段はいくつかありますが、いずれも投資初心者にとってハードルが高くお勧めしません。ギャンブル的なリバウンド狙いなどをせず、勉強代と考え早期に損切りを確定しまうのがベターでしょう。