初心者にとって投資は難しいし、勉強したり商品を選んだりなにかと時間がかかると思っていませんか?そんな「投資に時間をかけたくない」「難しいことはわからないので設定だけしてあとはほぼほったらかしておきたい」といった方向けの投資方法を5つ紹介します。少額から始められ、長期的に資産を増やすことができますので、ぜひチェックしてみてください。
投資初心者だし時間もないという人は、できるだけ手間がかからない投資法を選ぶことが大切
投資をこれからはじめたい、はじめて間もないという人はどういった投資が向いているでしょうか。また、投資をしたいけど商品選びや勉強に割く時間が取れないという人も多いと思います。しかし、そのような人たちでもできる投資方法は存在します。
多くの投資家が、日々PC画面に張り付き株価の動きを追っているデイトレーダーというわけではありません。また毎週・毎月と定期的に保有商品の評価損益を見る必要もありません。
コツコツ勉強することは大切ですし、政治・経済の情報を意識的に入手し、市場動向を把握しておくことも欠かせません。しかし、すぐに知識がアップするわけではないですし、そもそもそこまで追えない、面倒くさい、いちいちやってられない、という人もいるでしょう。そんな人は、自身の性格や、投資をするのに使う時間を考えた投資法を選ぶことがポイントになります。
そこで、投資初心者も実践でき、忙しい人にも向いている投資法5つを紹介します。
投資初心者でも、忙しい人でもできる!ほったらかしOKな投資法

投資初心者であれば、いきなり大きな金額を投じるのではまずは少額からはじめたいところです。また、時間がない人は、証券会社に口座を開設し、商品を購入した後は、一度設定してあとは放置しておきたいと考えることもあるのではないでしょうか。そのような人は、自動的に積み立てられるような仕組みを利用すると「ほったらかし投資」を実現できます。それらに向いている方法を以下に紹介します。
まず、使いたいのがNISAやiDeCoといった国の制度です。NISAについては多くのサイトで紹介されているのでこの記事では細かく触れませんが、簡単にいうと「利益が非課税になる制度」です。主に「一般NISA」「つみたてNISA」の2種類があり、2024年からは「新NISA」がスタートします。
初心者かつ少額投資家としては「つみたてNISA」が向いていると思いますので、ここでは、つみたてNISAの特徴についてお伝えします。ちなみに「一般NISA」は年間120万円(月10万円)、「つみたてNISA」では年40万円まで商品を購入することができます。
つみたてNISAの特徴
長期的な運用で、資産形成することを目的としたつみたてNISAの特徴を以下の4つにまとめました。
- 通常、20.315%の税金がかかる運用益・分配金が非課税になる:投資で利益を得た場合は税金がかかりますが、つみたてNISAの場合、それが非課税になります。それもつみたてNISAの運用期間である20年間適用されますので、運用歴が長くなるほど、お得になります
- 少額から始められる:金額は金融機関によって異なるものの、つみたてNISAは100円からスタートすることができます。最初から大きな金額を投資することにリスクを感じる初心者にとって、少額から始められるのは嬉しいのではないでしょうか
- 購入のタイミングを決められる:つみたてNISAは定期的に積み立てできる、金融庁が定めた商品(投資信託)のみ購入可能です。自身が設定した間隔で積み立てられるため、購入のタイミングで悩むことや買い忘れのリスクを避けることができます。
- ドルコスト平均法の効果を享受できる:ドルコスト平均法とは、一定額を定期的に積み立てていくことで、平均購入単価を安定させる買い方です。一度に多くの金額を投入するよりも結果的に購入単価が抑えられる可能性が高く、初心者向きの買い方といえます。
iDeCoの特徴
iDeCoとは、自分で将来のために準備する「個人型確定拠出年金」のことです、iDeCoの最大の特徴は「拠出額が所得控除されること」です。つまり、購入した金額分は控除対象となるため、節税しながら資産を形成できます。
インデックスファンドとは

2024年からは「新NISA」がスタートしますが、今から少額でも投資を始めたい、という人は、「つみたてNISA」または「iDeCo」が良いでしょう。は、それらでどのような投資信託を買えば良いか?ということですが、投資初心者であれば「インデックスファンド」を購入することをおすすめします。
インデックスファンドが初心者に向いている理由
投資初心者にありがちなのが「なにを買えば正解なのか」がわからないということです。投資に正解も不正解もないのですが、明らかに自身の投資タイプに向いていない商品や、不人気の商品を買うことは避けたいものです。
そこで、投資初心者がまず購入しておきたいのが、自動的に分散投資されているインデックスファンドです。たとえば人気のインデックスファンドである「米国株式(S&P500)インデックス・ファンド」は、アメリカの代表的な株価指数に連動した投資信託です。アメリカ企業500社に分散投資されるため、「アメリカの市場は将来的にもっと伸びる」と判断した場合、「S&P500を購入する」だけで、その後はほったらかしでで良いことになります。
インデックスファンドが面倒くさがりの人や時間がない人に向いている理由
面倒くさがりの人や時間がない人には、上記の、「アメリカの将来的な発展をどう考えるか」「S&P500を購入するか」を決めるだけという点は魅かれるのではないでしょうか。個別株の業績や発展性を調べるには膨大な時間がかかります。アメリカ企業の業績や将来性を一社分析するのは困難ですし、目論見書に目を通すのも手間でしょう。そうであれば「アメリカ市場が今度どうなるか」を考え、「今後も成長を続ける」と判断すればインデックスファンドを購入する、「これ以上の発展はない」と考えるのであれば別の投資信託を探す、というのはとてもシンプルな投資の仕方ということになります。
面倒くさがり屋の初心者は投資を避けるべき?投資初心者でもできるほったらかし投資
少額だろうと自信のお金を投じるわけですから、性格的に面倒くさがりな人やルーズな人などは投資をするべきではないかもしれません。しかしマメであれば投資に向いているわけではありませんし、投資の勉強に時間を費やし、一定の知識を付けた後でないと投資をすべきでないというなら、いつになってもはじめられません。
多少面倒くさがりで、投資経験がない人でも始められる投資法を下記に紹介します。もちろん、下記の方法を実行すればすべて成功するわけではなりません。投資は自身の資産で行い自身に責任があることを十分理解しましょう。
投資初心者でもできるほったらかし投資法1:地味に積立投資信託を続ける
初心者でも簡単にできる、ほったらかし投資法の1つは、上記で説明した株価指数連動型(インデックス型)の投資信託もしくは上場投資信託(ETF)を自動で積み立てしていく方法です。多くの証券会社では、一定額を定期的に購入する「自動買い付け」などの設定ができます。
買い忘れ、買付のタイミングに悩まない、などから解放されるのが特徴です。また、インデックス型の商品はすでに分散投資の特徴があるので、大暴落を避けられる点も初心者向けといえます。
投資初心者でもできるほったらかし投資法2:個人向け国債など債券に投資する
投資信託や個別株ではなく、債券に投資という方法もあります。国が発行している「個人向け国債」などの債券は、利率こそ高いとは言えないものの、元本保証される商品などがあります。そのため、リスクを避けながら投資をはじめたい、という初心者に向いています。しばらく使う予定のないまとまったお金などで購入すると良いでしょう。
個別株や投資信託と比較し安定度が高い債券ですが、発行元には気を付けたいところです。企業が発行していたり、新興国が対象だったりする債権は、利率が高い分リスクもそれなりにあると考えたほうが良いでしょう。一方、国や行政が発行する債券は利率がさほど高くない分、元本保証など安定感があります。投資初心者には、まずは元本保証のある債権を購入するのが良いと言えます。
投資初心者でもできるほったらかし投資法3:米国株積み立てを利用する
リスクは上がりますが、米国株でもほったらかし投資ができます。すべての証券会社が扱っているわけではないので、米国株でほったらかし投資がしたい方は、口座開設する証券会社が対象かどうか調べましょう。
自分が「これ」と決めた米国企業を「1万円」など定額分購入するのが米国株の積み立てです。米国には、長期間にわたり増収増益を続けている企業も多く存在します。そのような企業の株を積立投資するというのも良いでしょう。また、まだ世界的に有名でなくても、将来性を見越しテンバガー(株価が10倍以上に上がること)狙いで投資し続けるという手もあります。
ただ、ほったらかし投資とはいえ、購入した銘柄の業績やニュースは定期的にチェックしたいものです。初心者にとってチャート分析などは詳報ハードルが高いかもしれませんが、年に数回でも、自身が購入した銘柄の株価がどのようになっているか、メディアに取り上げられたりしているか、など確認するようにします。
米国株の積み立て投資ができる証券会社
- 楽天証券
- SBI証券
- マネックス証券
投資初心者でもできるほったらかし投資法4:ロボアドバイザーなどを使って自動的に積み立てる
投資家、ファンドマネージャーに代わり人工知能(AI)が資産を運用するサービスがロボアドバイザー(ロボアド)です。1万円以上など一定額を定期的に積み立てた後は、運用はロボにお任せとなります。投資家は運用コースを選ぶだけなので、ほったらかし投資に向いています。ただ、手数料が高めであること、つみたてNISAに対応しているロボアドが少ないことなどデメリットもいくつか存在します。現在は多くのロボアドがありますので、自身に向いたサービスをよくリサーチしてから始めるようにしましょう。
まとめ:面倒くさがりの投資初心者は一手間をかけた後はほったらかしできる商品を選ぼう
商品選びや本格的に投資をするための勉強に割く時間が取れないという人には「ほったらかし投資」からはじめることをおすすめします。ほったらかし投資にはいくつか方法がありますが、まずは少額から始めると良いでしょう。つみたてNISAやiDeCoなどの制度は非課税や節税効果を得られるため、有効活用したいところです。また、投資に不慣れな初心者は、いきなり大金を投じるのではなく、一定額を定期的に積み立てる「ドル・コスト平均法」で少しずつ資産を形成していくことも意識したいところです。